今度こそ毎朝走ろう。毎晩、本を読もう。新しいことを始めた日は、たいてい気持ちが高まっています。ところが3日もすると、その勢いはどこかへ消えて、気づけばいつもの毎日に戻っている。いわゆる三日坊主です。
三日坊主になるのは、意志が弱いからとはかぎりません。続かなくなるのにはよくある理由があり、それぞれに対策があります。ここでは、三日坊主が起きる理由と研究でわかっていること、そして3日目の壁を越えるための具体的な対策を紹介します。
三日坊主とは?3日目に何が起きているのか
三日坊主とは、何かを始めても長続きせず、すぐにやめてしまうことです。本当に3日目とはかぎりませんが、始めたばかりのころにつまずきやすいのは、きっと多くの人に覚えがあるでしょう。よくある理由は、次の4つです。
やる気は3日もすると薄れる
始めた日のやる気は、打ち上げ花火のようなものです。最初は勢いがあっても、数日たつと新鮮さが消えて、気持ちも落ち着いてきます。やる気だけを頼りにしていると、それが薄れたところで止まってしまいます。
計画が大きすぎる
毎朝5キロ走る、毎日1時間勉強する。勢いのある日に立てた計画は、たいてい調子のいい日を前提にしています。疲れた日や忙しい日が来ると、その計画はとたんに重くなり、「今日は無理」がいつの間にか「もういいか」に変わります。
いつやるかが決まっていない
「時間があるときにやろう」と考えていると、その時間はなかなか来ません。毎日決まったきっかけがないと、そのたびに「いつやるか」から考えなければならず、それが小さな負担として積み重なっていきます。
「全部か、ゼロか」で考えてしまう
1日休んだだけで「もうだめだ」と感じて、そのままやめてしまう。三日坊主でとてもよくあるパターンです。習慣にとっては、休んだ1日そのものより、そのあとの「どうせ続かない」というあきらめのほうが、ずっと大きな痛手になります。
研究でわかっていること
三日坊主を考えるうえで、役に立つ研究が2つあります。
2010年、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)のラリー(Lally)らは、96人の参加者を対象に、新しい行動が習慣になっていく過程を調べました。行動の自動性、つまり考えなくても自然にできる度合いが横ばいに達するまでの日数は、中央値で66日。人によって18日から254日まで幅がありました。3日で手応えがなくても、それはごく当たり前のことなのです。
この研究には、三日坊主に悩む人にとって心強い発見もあります。1日休んでも、習慣づくりに大きな悪影響はありませんでした。1日休むことと、やめてしまうことは、まったく別のものなのです。66日という数字について詳しくは、66日間の習慣化チャレンジのガイドで説明しています。
もうひとつは、if-thenプラン(実行意図)についての研究です。「もしAになったら、Bをする」という形で、いつ、どこで、何をするかを前もって決めておく方法です。2006年、ゴルヴィツァー(Gollwitzer)とシーラン(Sheeran)は、94件の研究をまとめたメタ分析で、if-thenプランに中程度から大きな効果(効果量 d = 0.65)があることを示しました。やる気に任せず、「いつやるか」を先に決めておくことには、それだけの力があるのです。
3日目の壁を越える4つの対策
1. 笑ってしまうほど小さく始める
最初の目標は、いちばん調子の悪い日でもこなせる大きさにします。5キロ走るのではなく、ランニングシューズをはいて玄関を出る。1時間勉強するのではなく、単語を3つ覚える。本なら1ページだけ。
物足りないくらいで、ちょうどいいのです。三日坊主を抜け出すのに必要なのは、立派な1日ではなく、途切れない毎日です。余裕のある日は多めにやってもかまいませんが、「やった」と数えるラインは小さいままにしておきましょう。
2. 「いつやるか」をif-thenで決める
やることを、すでに毎日起きていることと結びつけて、一文で書いておきます。
- 朝のコーヒーを淹れたら、日記を1行書く。
- 夜、歯をみがいたら、1分だけストレッチをする。
- 通勤電車に乗ったら、単語帳を開く。
- 家に帰ったら、ランニングシューズをはく。
きっかけには、毎日ほぼ同じ時間、同じ場所で起きることを選びます。「時間があったら」「気が向いたら」は、きっかけになりません。
3. やったらすぐ記録する
やったら、その場で記録をつけます。カレンダーに丸をつけるだけでも、スマホの習慣化アプリでもかまいません。iPhoneなら、ホーム画面のウィジェットから記録すれば手間はほとんどかかりません。設定のしかたは、iPhone向け習慣化アプリのウィジェットのガイドで紹介しています。
印が4つ、5つと並んでいくと、続けてきたことが目に見えるようになります。すると、薄れていくやる気の代わりに、「ここで途切れさせたくない」という気持ちが背中を押してくれます。記録は、あとでまとめてではなく、やった直後に。習慣の最後のひと手間として組み込んでしまいましょう。
4. 休んだ次の日のルールを先に決めておく
どんなに工夫しても、休む日はいつか来ます。体調をくずした日、帰りが遅くなった日、旅行の日。大切なのは休まないことより、休んだあとにどうするかを、前もって決めておくことです。ルールはシンプルで十分です。
- 2日続けては休まない。
- 休んだ次の日は、罪悪感を持たずに、いつもどおり再開する。
- 1日目からやり直さない。それまでの記録は、そのまま数え続ける。
先ほどの研究でも、1日休んだくらいでは、習慣づくりに大きな悪影響はありませんでした。1日休むのは失敗ではありません。三日坊主になるのは、その1日を「もう終わり」の合図にしてしまったときです。
よくある質問
三日坊主は、性格や意志の弱さのせいですか?
そうとはかぎりません。やる気だけに頼っている、計画が大きすぎる、いつやるかが決まっていない、1日休んだらおしまいだと考えている。三日坊主は、こうしたやり方の問題であることが少なくありません。やり方なら、今日からでも変えられます。
三日坊主の対策に、アプリは役に立ちますか?
いつも持ち歩いているスマホのアプリなら、やった直後にその場で記録できるので、記録を続けやすくなります。紙のカレンダーでもかまいませんが、毎日必ず目に入る場所に貼っておきましょう。大切なのは道具そのものより、やったらすぐ記録するという流れです。
3日続いたら、次は何日を目指せばいいですか?
1週間、3週間、1か月というように、少しずつ区切りを伸ばしていくのがおすすめです。3週間なら21日間の習慣化チャレンジ、1か月なら30日間の習慣化チャレンジのガイドで、進め方を紹介しています。ただ、習慣になるまでの日数は人によって大きく違います。ゴールの日数にこだわるより、始めるのが少しずつ楽になっているかどうかを目安にしましょう。3週目あたりでまた勢いが落ちてきたら、Aimoraのガイドなぜ2週間で続かなくなる?も参考にしてください。
Ripplyで三日坊主を卒業する
Ripplyは、iPhoneとApple Watchで使える習慣トラッカーです。「習慣を追加」から習慣を作って目標の日数を選ぶと、その習慣が水をたたえた球体になります。記録するたびに水位が少しずつ上がっていくので、続けてきた日々がひと目でわかります。目標は7日から100日まで選べるので、三日坊主が心配なら、まずは7日から始めてみましょう。ホーム画面のウィジェットやSiri、Apple Watchの「今日完了」からも記録できます。
1週間休まず続けるごとにフリーズが1つ手に入ります。1日休んでしまっても、フリーズがあれば、「連続記録を守りますか?」と聞かれたときに「フリーズを使う」を選ぶだけで、連続記録はそのまま続きます。Ripplyは無料でダウンロードでき、サブスクリプションも、アカウントも、広告もありません。

